No.060『ひなぎく』

製作年:1966年
監督:ヴェラ・ヒティロヴァ
脚本:ヴェラ・ヒティロヴァ
ジャンル:前衛ガーリーグルメムービー

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サブカル女子が愛するガーリームービーにもいろいろ系統がありまして、「女子好みのカワイイもので画面が埋まってる」基本テイストはどれも変わらないですが、話もゆるくてふんわり系と、話は結構毒舌だったりする系がある。

今回紹介する『ひなぎく』はガーリームービー業界では有名な作品。
『プラハ!』と同じ60年代チェコが舞台。
だけど『プラハ!』が「後の世からプラハの春をノスタルジックに振り返る」作品なのに対して、『ひなぎく』はリアル社会主義体制時の1966年製作。そのため話はかなり毒系です。
映画が原因で監督が弾圧されたとあって、気骨のある毒っぷりを見せてくれる。
ガーリームービー界の暴れん坊将軍と言ってよい。

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No.059『プラハ!』

製作年:2001年
監督:フィリプ・レンチ
脚本:ズデネク・ゼレンカ、フィリプ・レンチ
ジャンル:チェコ版アメリカングラフィティ?

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まだまだ暑いので、さわやか系で。

チェコ現代史で有名な事件『プラハの春』を扱ってます。
でも「1968年チェコスロバキアにおける『プラハの春』とソ連の軍事侵攻をテーマにした映画」と説明されて観るとずっこけます。
ソフィア・コッポラの『マリーアントワネット』を「フランス革命とブルボン王朝最後の王妃の悲劇の生涯をテーマにした映画」で観るのはありえねー!のと同じ理屈です。

映画の9割はプラハの春とかあんまり関係なし。バリバリのガーリーミュージカル映画です。
「プラハの春の悲劇」を映画で観るんだったら『存在の耐えられない軽さ』とかの方が良いです。
USインディバンドのPVみたいなセンスの可愛いレトロファッション&アイテム満載で、ゆる系ガーリームービー好きなら楽しめます。

が、残りの1割に不思議な後味あり。
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No.058『乾いた花』

製作年:1964年
原作:石原慎太郎
監督:篠田正浩
脚本:馬場当、篠田正浩
ジャンル:渋くて素敵すぎる和製フィルムノワール

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60年代の激シブなヤクザノワール映画。
『月曜日のユカ』時代の加賀まりこが出ています。『ユカ』の加賀まりこはキュート小悪魔全開ですが、こちらは少女の可憐さと儚いたたずまいが魅力的。

他の松竹ヌーベルヴァーグ系映画みたいに奇天烈でメケメケな前衛じゃないけれど、端々にしびれるくらいノワールなたたずまいがある。
画面から滲む、鉛のようにずしりと重い鬱屈な空気。

昭和映画ってやっぱいいなあ~!としみじみ堪能できる佳作です。

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No.057『哀しみのベラドンナ』

製作年:1973年
原作:ジュール・ミシュレ『魔女』
監督:山本暎一
脚本:福田善之
ジャンル:大人のダークファンタジーアニメ

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日本のアニメには全く疎いうめめちである。
アニメの知識が小学生で止まってる。ドラえもんやちびまる子ちゃんレベルしか知らない。
宮崎駿ジブリ作品でさえ、テレビで1回見たかなあ?程度だ。
しかも、もののけ姫?千と千尋?ナウシカ?観たの何だっけ?よく覚えてない始末だ。
トトロじゃなかったとだけしか覚えてない。

アダルトアニメだろうがどこかご清潔でカワイくてダークの欠片も無い日本のアニメには全く食指が動かねえなと思ってたが、数年前に考えを改めた。
こんなすげえアニメに行き当たっちゃったからだ。
昭和前衛映画愛好家も大満足!
こいつは前衛でダークでサイケメケメケで歯ごたえバッチリです。超おすすめ。
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No.056『東京暗黒街・竹の家』

製作年:1955年
監督:サミュエル・フラー
脚本:ハリー・クライナー、サミュエル・フラー
ジャンル:フジヤマゲイシャハードボイルド

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センシティブな映画の真面目なレビューって書くの疲れるわー。
やっぱ私にはメケメケ映画かおバカ映画がお似合いだ。
という訳で今回はどこを切ってもツッコミだらけ!フジヤマゲイシャ国辱映画の誉れ高い名作、『東京暗黒街・竹の家』です。

サミュエル・フラーといえば、硝煙と死臭が香るハードな現場でエキセントリックに戦う男たちを描いたB級ハードボイルド映画の巨匠ですが、「ハードボイルド」「フィルムノワール」を求めてこいつを観ると失敗します。

日本の描写のツッコミ度数もさることながら、男と男のハードな絆がへっぽこすぎるw
「貴様ぁ!男のハードボイルドって一体何だぁ!」とハートマン軍曹級の勢いで詰問したくなります。

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