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No.082『赫い髪の女』

製作年:1979年
原作:中上健次『赫髪』
監督:神代辰巳
脚本:荒井晴彦
ジャンル:昭和情緒あふれるじめじめエロス映画
注記:R-18指定ポルノ映画

82.jpg

石橋蓮司&宮下順子はやっぱりコレでしょう。
って何を書いてんだろう私女子なのに。

わけあり男と女が四畳半でやってばかりな、日活ロマンポルノの王道テイストな18禁映画なので、女子の視聴には好き嫌いがあると思われます。

私は一応昭和の関西地方生まれな訳でして、映画に出てくるような西日本の昭和の田舎な風景は記憶にうっすら残ってたりしますが、映画の登場人物の生い立ち行動様式は、私とはまったく別世界の生き物であります。
100%理解できないついてけないw

子供の自分が街ですれちがった男や女はこんな事やってたのかもしれない、まだらにリアルなファンタジー。
なんか不思議な感覚だ。
★あらすじ(青字はネタバレあり

舞台は西日本のどこかの田舎の港町。
憂歌団の渋くだる~いブルースがよく似合う街。

土方あがりのチンピラダンプ運転手の兄弟分・光造(石橋蓮司)&孝男(阿藤快だ!)は、映画開始早々から処女女子高生の和子(亜湖)をアオカンでビンタしてマワしてごきげんだ。
ちなみに和子はダンプ社長の娘。
チャレンジャーやなw
相変わらずロマンポルノ業界は女の人権など清々しいくらいみじんもねえな。

その帰り道の定食屋の軒先で、光造は赤い髪した謎の女(宮下順子)を拾った。
四畳半の自宅へ連れ帰り、当然一発おやりになる。

彼女は顔に「わけあり」とマジックで書いてそうな素性不明な謎のおねえさん。
旦那はヤクザ。
友達?自分?にシャブ中経験がある。
年子の子供がいる?いた?らしい。
誰かに追われてるようで時々情緒不安定になる。

★謎のおねえさんがとにかく絶倫です

こんなうさんくさい女に魅せられて、光造は四畳半のボロ下宿でやってばかりの同棲生活を送る。

なにしろ宮下順子の性欲は絶倫でありました。
仕事から帰れば即セックス。
仕事の無い雨の日は終日セックス。
仕事を待ってる間も我慢できなくて1人エッチ。
24時間365時間、隙あらば即サカりモード。
肉食にもほどがありますな。

そんな感じで光造達が毎日さかりまくる間に、マワされた女子高生は妊娠。「どっちの子が分からんけど先に入れた方が責任取ってよ」という乱暴な論理で、孝男は女子高生に「子供産むからパパになれ」と詰め寄られる。
しかし父親の社長は当たり前だが絶対反対。
自業自得だが煮詰まった状況に「こうなったらみんなで大阪へ駆け落ちしよう!」と孝男は提案するが、光造は乗り気でない。

一方宮下順子は洗濯中にうっかり1階住人の頭にパンツを落とし、激怒した住人に乗り込まれて首を絞められる。
運悪く住人はシャブ中のキチ女だったのだ。
まぁキチ女は夜の営み中にアパート中に響き渡る絶叫であえぐからして、最初からまともな女じゃなかったんだがwでも傍から見るとやりまくりの素性不明な肉食女と、まともな女じゃない加減はいい勝負だよねw

で、キチ女に絞殺されかけて、順子の過去がフラッシュバック。
光造が帰るまでひたすらビクビク怯えてた。
でも光造は怯え顔の女の背後に旦那の影がちらついて、何故かムカついて蹴りを入れてしまう。怒りながらやっぱり最後は一発やるんだが。
重いエロだなあ…

★神代辰巳作品らしい情念濃すぎるキチ展開

で、後半になるにつれ登場人物のみなさんが、情念を持て余してキチモードになってくる。
神代作品はたいがいそうですね。

光造は宮下順子のあれに酒吹きかけて抱き上げて、あた~姫プレイと思ったら水道水ぶっかけるわ、
光造と孝男はつまらん事で殴り合うわ、女子高生は自分の乳を孝男に揉ませて「あたし乳出るんやからー!」と叫んでみたり。

とどめにある夜事件が起こる。
光造と順子がいつものように一発やってたら、なんと気が付けば相手が阿藤快に変わってた。
親友に女を貸してあげたんだって。
そんなバカなー。
嫌がる順子に(そりゃそうだ)光造は「最初は嫌がるもんや」と鬼畜な事を呟き、でも嫌がられたんでふてくされて街へ出て路地裏でオナニーしてたら、行きずりの発情スナックママと一発サカってしまう
どうしようもねえバカだな。

家に帰ると順子は出て行ってた。当たり前か。
また男ひとりに戻ったか…と寂しく過ごしてたら、しばらくしてやっぱり順子が戻ってくる。

「あんたの方が大きかった」とかいう理由でw

なんか知らんがヨリを戻した2人は再びやりまくりの日々を送り、孝男と女子高生は駆け落ちする。
という地味でグダグダした感じで映画は終わる。


★感想

石橋蓮司はやっぱりこうでなきゃあ!
とスタンディングオベーション贈りたいくらいお似合いのドカチンスタイルである。

白のタートルネックセーター、いや昭和らしく「とっくりセーター」&ドカチンワイドパンツの着こなしが時代感ありありだ。
バカで喧嘩っぱやいけどお人好しで女に弱い、昭和なチンピラ中年男の色気と愛嬌と哀愁をハンパなく味わえます。
阿藤快に女を貸してる間、アパートの廊下でガキの三輪車こいでる姿が愛おしい。

脇役もそれぞれ情けない魅力があって、四畳半セックスの合間にいい味出してくれます。

軽い三下だが憎めないマジメさがある阿藤快。
彼氏の前で野ションする図太さがあるくせに、小の音を「聞いたらあかん、耳塞いどって~」とそこだけはブッてる女子高生の亜湖。
スナックママの嫁が石橋蓮司を連れ込んでアクロバティック体勢でやってる間じゅう、足元で転がってるアル中亭主の三谷昇w
旦那とラブホでマット泡プレイをして「久々に燃えちゃった~」とのろける蓮司の姉と、隣でビミョーな顔で相槌を打つ旦那。回想シーン(なぜかあるw)のマットでのたうつ泡まみれの白豚姉さんが目に焼き付いてたまらないwww
うーん、神代辰巳作品の脇役はいつもながら味わいがあるバカばかりでよろしいw

★70年代のエロ表現がなんだかこわい

で、映画の大半を占めるセックスシーンですが。

エロいか?で判定するとすごくエロい!ですが平成26年現在の目で見ると何とも異次元別世界。
じめじめ湿った蒲団の下で延々と繰り広げられる、四畳半セックスのストロングスタイルといいますか…
重いし、暗いし、私小説系文学臭がねっとり染みついて、鬼畜変態系と違う意味で狂ってて薄っすら気味悪い。

例えばやってる合間に宮下順子が結構しゃべる。
しかもどうでもいい日常ネタをしゃべる。どこそこのスーパーの卵が安かったとか。
ある時いきなり「ラーメン作ってあげる」とか言って、本当にコタツに卓上コンロ置いて作り始める。作ってる間もいちゃつきながらしゃべる。しゃべりながら唐突に情緒不安定になって泣きながら生煮えのラーメンを箸でグサグサ突く。

こわい!こわい!
しかも石橋蓮司は情緒不安定な姿に燃えて、一発やる。
なんでできるんだよ…

またある時は、家に帰ったら石橋蓮司のパンツを履いて待ってるんですよ。やりたくてあなたのを履いちゃったって。
普通どんなギャグだよwとなるシーンですが、笑えないんですよ。ここまであなたが欲しいの、やって、とすがりつくので。

いやぁ…ヤバいですね。
ロマンポルノの女キャラは大抵色情狂でわけありの過去があるダメ女ですが、ここまで徹底して、過去も見ない、未来も見えない、わたしとあなたの境遇とか人間関係とかどうでもいい、今あなたとやってる時だけがわたしのすべて、な男に依存心丸出しの気味悪い女もそういないです。
奥村チヨの『恋の奴隷』ばりですね。
♪あなたの膝にからみつく
子犬のようなポチ女ですね。

でも男の嫉妬心を煽るためなら、チラッと過去の男の影を匂わせたりする。うわーやだわー。
でもこういう女の体が、男はいいんでしょうねえ…
こういう女にすがりつかれて、ずるずると暮らして勃たなくなるまでやり続けるんでしょうね…
わたしの知らないホラーなエロス世界であります。

そんなずるずると怖い女を演じる宮下順子は、素直にうまいなあと思いました。
崩れかけた女の肉体感がハンパなくエロい。
あと変に細かく気を遣う性格な女の描写(男の家だからナプキンをラップで包むとか)がディテール細かくて良いです。
何気ない小さい仕草が生々しくリアルだから、ありえない!気味悪い!と思っても画面に引き込まれるのかもしれません。

★田舎出身のうめめちの気になる木

最後に映画の本筋と関係なく、わー懐かしい!と声あげてしまった風景。

国道(田舎ではメジャーな通り)を歩くのに、スカートの上にちゃんちゃんこを羽織る宮下順子。
実に不思議な格好だけど、昭和の田舎にはいました。もれなくお水の匂いがする女だったw
そして石橋蓮司がそんな妙な格好した宮下順子を拾う場所が、田んぼの脇に建ってるボロい定食屋。
トタンの壁に「ドライブイン」と書いてあるw
どこから見ても田舎のオバチャンが作るめし屋な外観を、ドライブインと言い切ってしまう強引な和洋折衷加減が、昭和の田舎の空気感を醸してて良かったです。

(了)
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