No.119『爆裂都市BURST CITY』

公開年:1982年
原作:戸井十月『爆裂都市』
監督:石井聰亙
脚本:石井聰亙、秋田光彦
ジャンル:暴れまくりサブカルパンクミュージカル

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ゆる~いサブカル映画特集その2。
『ウンタマギルー』より眠くはならない。うるせーからw

かなり前に感想書いたと思う『狂い咲きサンダーロード』の石井聰亙作品。
基本は『狂い咲き』路線を踏襲してる。ちょいSFサイバーパンク+暴走映画を軸にした、80年代MTVヤンキーテクノパンクアングラポストモダン何でもあり映画です。

全体的に無茶苦茶な勢いはあるけど、山田辰夫みたいにぶっちぎりテンションで話を引っ張るコアメンバーがいないので、ちょっと話が散漫でゆる~い。
でも80年代インディパンクの無軌道ライブとイケメンがいっぱい観れるので好きだ。
★予告編



映画本編の無茶苦茶ぶりに比べると普通かな。
踏み絵にどうぞ。

★あらすじ

近未来都市の荒廃した貧民地区が舞台。
明確な主人公がいない群像劇なんだけど、イケメンボーカルのコマンド佐々木(陣内孝則)率いるパンクバンド「バトルロッカーズ」とライバルバンド「マッド・スターリン」の抗争に、親殺しの敵討ちに来た改造バイク乗り兄弟、キチガイ兄(戸井十月)・キチガイ弟(町田町蔵)と悪のヤクザ・菊川ファミリーの陰謀が絡む、という筋立てになってます。

★土曜の夜はロックバトルとシャコタンレース

見た目ヴィジュアル系なイケメンバンドの「バトルロッカーズ」だが根は硬派なヤンキー。
平日は定職につけない貧乏フリーター。
土曜の夜は人気ライブ番組の演奏で暴れ、ライブ後の深夜はシャコタンのタイマンレースで流れ者レーサーをタコにしては暴れ、要は暴力暴走ロックンロールな日々を送ってた。

そこへ2組のライバルが立ちはだかる。
1組目が改造バイク乗りのキチガイ兄弟。
言葉を話さずア-とかウエーとか呻いてばかりだから多分名前がキチガイ兄弟。すげー設定だが本当にこういう役柄です。
無敵のスピードでシャコタンバトルに参戦して、バトルロッカーズのリーダー・フライング風戸(大江慎也)とのタイマン勝負に勝つ。

もう1組は謎の赤ずきんバンド「マッド・スターリン」。
バトルロッカーズのライブ中に乱入し、武器で襲うわ放尿するわやりたい放題w
こいつらと乱闘になったせいで警察が介入して、バンドはライブもシャコタンバトルも禁止になる。

★泉谷しげるはSM部屋で売春少女と夢を見る

さて暴走以外は何も持ってないキチガイ兄弟は、とりあえず街の貧民窟へ身を寄せる。
そこは麿赤児率いるアングラ住人の憩いの場。兄弟となんか意気投合して一緒に働き始める。

だが悪いヤクザ・菊川ファミリーの親分様(なんと上田馬之助w)はこいつらアングラ住人を原子力発電所建設の奴隷にして働かせ、ついでに街のクズどもバトルロッカーズ連中を一掃する計画を立てる。
アングラ住人は菊川の手下・黒沼(泉谷しげる)の嘘八百にだまされてファミリーにさらわれ、キチガイ兄弟も離れ離れ。兄さんは建設現場でアングラ住人と一緒に犬畜生以下の強制労働をさせられる。弟は黒沼が経営するSMクラブに売り飛ばされる。まるで兄弟版安寿と厨子王ですな。

ところでSMクラブには泉谷しげるのロリコン彼女・ブルーちゃん(大林真由美)がいて、SM趣味のロリコン政治家(平口広美)相手に嫌々えげつない調教プレイ売春をやっていた。
いたいけな少女に調教売春させるとはなんて極悪非道!さすが泉谷しげる!と思いきや意外と2人は真剣に愛し合ってた。
「こんな腐った街、金稼いで早く逃げてまともな夫婦になってやる」との一念で男は悪事、女は肉体で努力してるのだ。
泣ける純愛じゃないですか(違うか)

そんな愛と涙の売春宿へ売られたキチガイ弟。
SMロリコン政治家にオカマ掘られる
見た目若くて可愛ければショタでもいいんか!
見境ねえなw
キチガイ弟を助けようとしたブルーちゃんは政治家に絞殺されたので泉谷しげるは逆上し、その場で政治家をナイフでブッ刺して逃げる。

一方、弟とはぐれたキチガイ兄は強制労働中に両親を惨殺させた過去のトラウマが蘇り、火事場の超馬鹿パワーが炸裂!見張りをぶちのめし牢屋を叩き壊して逃走。
それをきっかけにアングラ住民も怒り爆発!みんなで菊川ファミリーのアジトに乱入してヤクザ相手にバトルを繰り広げる。

★サタデーナイトはロックバトルロワイヤル

色々揉めてる最中にやって来ました土曜の夜。
バトルロッカーズとマッド・スターリンは警察無視して街の広場に勝手にステージ組んで、ド派手にタイバンゲリラライブを始める。
しかしライブがすげーハードコアパンクw
豚の頭に花火詰めてポリ公に投げるわ、豚の内臓投げるわ、客と一緒に乱闘しまくるわ、どこまでが演奏でどこからがバトルなのかボーダーレスのぐっちゃぐちゃw

しかも機材詰んだトラックが感電発火して赤ずきんマッド・スターリンが火だるまになると、ロックバトルは大人沈静化するどころかますますヒートアップ。菊川ファミリーやっつけたアングラ住民も乱入してとりあえず敵は警察ヤクザとだけ識別つくだけで、何が何だか状態のバトルロワイヤル突入w
ロケット砲は飛ぶし、
アングラ住人は頭にダイナマイト巻いて走って投げまくるし、
斧でチンピラぶったぎるし、
キチガイ兄弟が再会して街を爆走するし、
最後はポリ公がスーパーロボコップに進化してロケットランチャーで片っ端から街破壊、住民もダイナマイトの雨で応戦、ロッカーズはポリ公に襲われ血まみれで「なめんなよー!」と拳突き出し雄叫び上げる、もうめちゃくちゃですw

最後はぶっ壊れた街を飛び出して、キチガイ兄弟は次の街へと向かうのでした。
ジ・エンド。

★感想

No.022『狂い咲きサンダーロード』の感想書いたのって2年前なのか。
続いてるもんだなあ。我ながら不思議でたまらんわ。

感想も2年前に『狂い咲き』で書いた内容と基本はおおむね変わらない。
80年代ヤンキー&インディパンク&サイバーパンク&最後はロボコップでみんなバリバリぶっ壊し!のテイストを踏襲してるからである。

山田辰夫のぶっちぎりな怒髪天テンションと小林稔侍朝チュンばりの大ネタが無いw
前作より製作資金に若干余裕があったせいか色々詰め込みすぎて散漫になったのが惜しい。
あとバトルロッカーズvsマッド・スターリンのゲリラライブバトルはバリバリ殺気立ってる感が凄いハードコアで良かった!
付け加えるのはこれくらいかも。

石井聰亙の初期作品を観ると、あるはずのない男のリビドーで肉体が燃えたぎりますなw
体温上がるわー。冷え性改善におすすめw

★80年代サブカルの野生のイケメン大集合

だがしかし。私がこれをリピートで観てる理由は冷え性改善じゃなくやっぱイケメン目当てである。

個人的な偏見だと重々承知なんですが、
私は昭和映画が好きだ。大好きだ。だけど音楽とイケメンは今の方が好きなんだー。

昭和のイケメンはバタくさくてくどい。
脇役は味のある素敵男子がちらほらいるのに、女性からキャーキャー言われるような役どころがなんであんなにみんな判で押したみたいにこってり濃厚バタくさ兄さんだったり、ベルばらアンドレ系ハーフイケメンだったり、某ジャニー氏好みのいかにも芸能お商売的なアイドル顔だったりするのだ。
もっとクールジャパンなカッコカワイイ顔の男子はいないのかー!と不満に思いつつ映画観てる。
(そりゃ平成でも『塩顔男子』にはイケメンと呼ぶには相当無理が…なレベルの人も見受けられるwのはまぁさて置きとして)

しかし、この映画のインディパンクバンド連中はすごいクールジャパンでかっこいい。
今の洗練されたイケメン顔とも違って、男も惚れそうな野生児の匂いがする。
うわーどれもガチ好みだ。
町田町蔵は文句無しに子犬系可愛い+かっこいい!
杉山晋太郎もタムもやっぱりかっこいいし。
鶴川仁美はオラオラやんちゃだし。
遠藤ミチロウは予想通りはじけてるしw
大江慎也が比較的まともなリーダー役だが文学的な繊細さを滲ませるし、
陣内孝則もいかれたイケメンだし。
ミュージシャンじゃないが戸井十月も渋くて素敵ぃ。

ファッションはもちろん80S革ジャンだらけのインディパンクスタイル全開。
色々参考になりました。

★何だかちょっと気になる木

いかん、イケメン語ると長々しすぎる。
では最後に。
泉谷しげる&ブルーちゃん大林真由美のロリコン厨二病純愛コンビも雰囲気良かった。
ブルーちゃんが幼げなルックスなのに、ハードなSM売春とかよくやるなあと思ったら、やはり天井桟敷出身者でした。前衛過激系の脇役御用達ですね。

そして泉谷しげるのヘアメイクは必見。
妙にグロスきいた口紅もキモいが、デコのアミアミは何なんだw画期的なM字ハゲのごまかし方だ。
いや、ごまかしてはないか。見えてるし。

(了)
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