スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

No.120『レポマン』

公開年:1984年
監督:アレックス・コックス
脚本:アレックス・コックス
ジャンル:ゆる~いアホアホアメリカンSFアクション映画

120.jpg

からっと晴れた五月の青空にはネジの外れたアメリカンバカがよく似合う。
ゆる~いサブカル映画特集その3。

『シド・アンド・ナンシー』のアレックス・コックス監督の、ねじれたパンクテイストたっぷりな長編第1作。
というよりは80年代サブカルカルト(バカ)映画の決定版として世界のその筋マニアにこよなく愛される逸品。
これはゆるいよ~。
最後まで観ると頭がスライムになりそうだw
★予告編



80年代アメリカンバカの空気が伝わるゆるゆる予告編。
踏み絵にどうぞ。

★あらすじ(青字はネタバレあり

舞台は不況どまんなかのアメリカの田舎町。
勤め先のスーパーを首になって、テレビ宗教信者の両親に貯金を勝手に寄付されて、彼女とエッチ中にビール取りに行って帰ったら彼女が友達とやっていたw、という災難続きのパンクバカ少年オットー(エミリオ・エステヴェス)が主人公。
ある日通りすがりのうさんくせー曲者野郎・バドさん(ハリー・ディーン・スタントン)に誘われて、ローン滞納者の車を勝手にぶんどって取り戻す『レポマン』なる謎バイトを始める。

オットー&バドさんと愉快な曲者レポマン仲間達がひょんな事から
トランクが謎の殺人光線仕様の古いアメ車をめぐるいざこざに巻き込まれる。
という一応SFアクション話である。

★危険物質搭載のアメ車があっけなく盗られる

殺人光線の威力は凄まじい。
トランク開けて光浴びたら一瞬で人体が溶ける。
しかもボロいアメ車なのにトランク開けるまで、殺人光線の光の筋ひとつ漏れないすぐれものw

そんな恐ろしい殺人光線の正体は宇宙人の死体。
アメリカ政府の最高機密の軍事施設から、ロボトミー手術された片目グラサンの科学者パーネル(フォックス・ハリス)が盗み出したものだという。
政府は銀の義手を持つCIAの女捜査官ロジャーズ姐さん(スーザン・バーンズ)率いる特別捜査班を派遣し、2万ドルの懸賞金を掛けてアメ車の行方を追っていた。

懸賞金2万ドルに沸き立つ街の窃盗野郎どもは自慢の窃盗術でアメ車をゲットすべく動き出す。
賞金稼ぎ野郎の中にはオットー&バドが勤めるレポマン会社、ライバルのロドリゲス兄弟のレポマン会社、情報屋の不思議ちゃん女レイラ(オリヴィア・バラシュ)、そしてオットーのお股ゆるい元カノ&寝取り友達が属するコンビニ強盗チームがいた。

と書くとめっちゃかっこいいSFアメドラみたいだが、かっこいいのは設定だけで展開ゆるゆる~。

まずパーネルがガソスタでトイレ行ってる間に、あっけなくロドリゲス兄弟に盗まれる。
でもロドリゲス兄弟も「なんか車の中あっちーな」とドリンク買ってる隙にコンビニ強盗チームに盗られるw
そしてコンビニ強盗チームはうっかりトランク開けちゃって、1人が溶けて即死w
盗みのプロの癖にお前らザルすぎるww
しかも仲間が溶けたのに残りのメンバーは車放置してスシバーに行っちゃって、その間にパーネルが車見つけて取り戻すおまけつきw

オットーが事件に巻き込まれるきっかけもいい加減だ。
仕事中にレイラをナンパして盗んだ車で即エッチw
しかもエッチ後にレイラがCIAロジャーズ姐さんに捕まり、「彼氏はオットーっていうの」とべらべらしゃべる。
ゆっるー。
ロジャーズ姐さんに目をつけられたオットーは、「宇宙人は冷凍じゃない。早く見つけないと腐っちゃう」と女2人がかりで協力するよう迫られる。
宇宙人の死体ってやっぱ生モノなんですか?

★カーチェイスもコンビニ強盗も拷問も一応あるよ

とかなんとかしてるうちに、一応アメリカが舞台のSFアクション映画ですから、アメリカンバイオレンスアクション名物の高速道路でカーチェイス!コンビニ強盗で銃乱射!敵に捕まりハードな拷問!
もちゃんと見せてくれます。

2万ドルの賞金をかけて殺人光線アメ車を追って、オットーの勤務会社チームvsロドリゲス兄弟のレポマン同士が派手にカーチェイス。
おおアメリカンアクション!急にかっこいいぞ!
と思ったら双方ともアメ車を見失う。しかしなぜか通りがかりのオットーが偶然発見w運転席にいたパーネルは「右脳と左脳が喧嘩してる」と言って急死し、棚からぼたもち的に車ゲットw
でもその場で宇宙人の死体を捨てるw
ていうか懸賞金の的は宇宙人じゃん。いいのか捨ててw

で、やったー2万ドルゲットおめでとうパーティーして、帰りにオットーとバドがコンビニに寄ったら、お股ゆるい元カノ強盗チームがコンビニ襲撃w酒瓶だの何だの割れまくる銃撃戦の末に、元カノとオットーと胸撃たれたバド除いて全員死亡。

何だかんだあって事務所に帰ると車はまた盗まれてる上に、オットーはロジャーズ姐さん&特別捜査班に捕まりパンツ一丁で電気ショック拷問される
しかもレイラもちゃっかり拷問側にいて、ちょっとしたプチ痴話喧嘩の腹いせに電気ショックの電流量をMAXにする嫌がらせw
そこを助けに来た勇者が何故かロドリゲス兄弟とレポマン事務所のクールな事務員姐さんマルレーン(ヴォネッタ・マギー)。
姐さんはCIAなんのその!バリ最強の腕前でオットーを奪還する。

★そして宇宙へ…!

ラストはこの手のアメリカンバカ映画のお約束通り、全キャラ大集合でてんやわんやの大騒ぎ★
してる間にアメ車はレポマン事務所に戻ってた。
しかも青白く光って車体から電気バリバリなバック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアン仕様に進化した。CIA化学班が近づいただけで燃えるくらい無敵化してる。

さてどーしよう?
ってところでレポマン仲間のひとり、運転できない車修理屋(どういうキャラだよ)のミラー(トレイシー・ウォルター)があっさり車に乗り込み、「さあ行こうぜ」とオットーを誘う。

するとオットーとミラーを乗せた車がふんわり浮上して、街の上空をのんびり遊覧飛行。
そして宇宙へ…!

というトンチキでよくわかんないけどハッピー気分でエンディング。


★感想

って感じのゆる~いバカ話でした。
あらすじ書いても面白さはちっとも伝わらないが、曲者キャラわんさか&小ネタでくすぐるサブカルものが好きな人はすごーく好きな映画だと思う。タランティーノとかクドカンとか。

でも舞台がアメリカンといえ、製作してるのはオックスフォード大学出身のバリバリ英国人アレックス・コックス監督ですから、能天気なアメリカンバカ世界を扱っても解釈が時々アメリカンインディーズと違う方向でひねている。
そして女キャラのエッジも立っているw
不思議ちゃんレイラの雰囲気がビョークっぽいし、お股のゆるいオットー元カノは気合入ったハードなモヒカンがグレイス・ジョーンズばりに男前でかっこ良くて、あーこの辺はUK好みだなと思った。

★チョイ役までいかす脇役俳優天国

しかし何と言っても映画の売りはハリー・ディーン・スタントン、トレイシー・ウォルターを筆頭とする愛すべき曲者俳優でありますね。

主人公こそ若き日のエミリオ・エステヴェスがぴっちぴちに若い青春スター!な感じですが、彼を除いて敵味方問わず出てくるキャラがどいつもこいつも胡散臭いw
アメリカン蟹江敬三ともアメリカン天本英世とも言えるハリー・ディーン・スタントンの苦み走った渋いルックスに、これまた食えない顔で超常現象をとうとうと語ってるトレイシー・ウォルターの飄々とした魅力(汚れたツナギとスケスケの金髪の具合が絶妙!)。
編み物が趣味のおっさんアメリカンポリスにCIAパンクステレビ宣教師コンビニの親父に至るまで、曲者俳優フェチには天国です。

★ゆるくて可愛いノームコアファッション

さてキャラも曲者ならファッションも曲者。
ポップな80年代LAカジュアルファッションに、パンクテイストが絶妙に混じってるのがうれしい。
オットーのシンプルTシャツにシャツ重ね腰巻きが王道の可愛い男子ファッションなのはもちろん、元カノのスタッズつき黒トップスとレイラの♪Tシャツも可愛い。

さらに面白いのが、脇役が着てるいわゆるバカT。

おっさんアメリカンポリスのLAオリンピックT
コンビニのハゲオヤジの空手T
コンビニ強盗パンクスのI Did It My WayTシャツ
オットーのお父ちゃんだったか誰だったかのビールT
などなどバカの宝庫である。

どいつもキャラ同様センス良過ぎw
あと定番アイテムのチェックシャツのゆる~くずんだれた着こなしも見逃しがたい。
これぞノームコアw

ファッションが素敵だったり面白い映画は好きですが、デザインやコーディネイトセンスに優れる映画に「おしゃれーでステキぃ」とうっとりするのはもちろん、普通だったりださめなアイテムをどうやって「普通だったりださめなんだがいい味に着崩れさせるか」に神経尖らせてる映画に目が行きます。
そういう意味で『レポマン』は、極めてすぐれたファッション映画かなと思います。

(了)
関連記事
スポンサーサイト
テーマ: 映画感想 | ジャンル: 映画
No.121『あなただけ見えない』(その1) | Home | No.119『爆裂都市BURST CITY』
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。