No.121『あなただけ見えない』(その1)

放映年:1992年
脚本:吉本昌弘、瀧川晃代
ジャンル:とんでもカルトでサイコサスペンスなジェットコースタードラマ
注記:フジテレビの連続テレビドラマ

昭和前衛映画やおバカ映画と並んで私うめめちが愛好する、伝説のジェットコースタードラマを長ーくダラダラとご紹介。

「ジェットコースタードラマ」とは何ぞや?とは『もう誰も愛さない』紹介文で説明入れましたので割愛。
『もう誰も愛さない』『もう涙は見せない』と合わせてジェットコースター三部作と言われとります。
脚本はもちろんこの手のドラマでは比類無き名脚本家・吉本昌弘。

世に「カルトドラマ」と呼ばれるものはドラマ史に数々きらめいてますが、90年代全盛期のフジテレビ月9ドラマ枠で放映されたカルトドラマはこれ1本のみと称されます。
視聴率20%30%は当たり前!なスーパーゴールデンタイム、しかも視聴者層は健全なスイーツ女子とファミリー層。いくらジェットコースターブームだからって月9には(当時でも)無謀な内容すぎると言われ、実際放送期間中はスイーツ&ファミリーに嫌われて視聴率は伸びなかったらしい。
しかしスイーツ&ファミリーの端くれにいたオカルトキワモノ大好きおバカ小中学生には猛烈に受けたwだから当時の小中学生が大人になった今、伝説のカルトドラマとして語り継がれてます。

どういう話かというと、日本とロシアで三代に渡り複雑な運命に翻弄された家族の、愛と絆を描いたファミリードラマです。
こう書くとものすごくまともなドラマに思えるw
別に嘘は言ってないが、『卑弥呼』を「女性の愛と死を描いた古代歴史ドラマ」と言うのと同じくらい無謀な説明って気もする。でもまぁいいかw

ネタてんこ盛りの高速回転ドラマな上に、無駄に話が壮大で登場人物の思考回路が全員どっかおかしいので、あらすじ紹介が異常に長いです。仮にも月9ドラマだったから話知ってる方も多いと思われますし、まぁ適当に端折って読んでください。
★あらすじ第1話 初回から不幸もサービスも飛ばし過ぎ

主人公はキュートな女子大生・川島恵(小泉今日子)。
子供の頃に両親が心中した不幸な生い立ちである恵は、姉の舞子(高木美保)と2人で暮らしている。
両親はいないしバブル時代の恩恵を受けてないちょい貧乏なアパート生活だが、イケメン精神科医の彼氏・光彦さん(本木雅弘)もいるし、そこそこ幸せな日々を送っていた。

ある日恵は、いかにもあやしいロシア人・イワノフからどこかの駅のロッカーの鍵を渡される。
開けてみると中身はなんと秘密の暴露日記。読んでびっくり、なんと姉妹は大財閥・間宮家当主の隠し子だった!
そこで恵は卑怯にも姉ちゃんの名前を騙って間宮家に乗り込み、亡き当主の未亡人・マダム秀美(新藤恵美)から口止め料の5000万をゲットする。なんつう奴だw

しかし大財閥といえど、いきなりやって来た小娘にポンと5000万円やってお仕舞にするほど甘くない。
マダムは顧問弁護士兼愛人の青田和馬(三上博史)に川島姉妹の始末を依頼する。
しかしすげーわ、月9ドラマなのに開始20分早々に美熟女マダムがキャミの紐を口でくわえて落とされて乳丸出しで揉まれてるよw

和馬はロマノフをさっくり殺して舞子姉さんを誘拐。謎の小屋でキャミ1枚で手足を手錠拘束され、さらに5000万横領犯に仕立て上げられ指名手配され、上司と不倫してたのもバレて会社を首になる。
妹に名前騙られたばかりに、『もう誰も愛さない』山口智子ばりの不幸スパイラルに第1回からバシバシに落とされる不幸なお姉ちゃん。
妹ひでー!極悪人やな。

しかし恵自身も広告代理店の内定を取り消され、光彦さん両親にも交際をやめるよう脅されたので、自分と姉を救うために間宮家へ再度アタック。ジェットコースタードラマど定番のひとつ『大財閥の邸宅のくせに異様にゆるゆるなアンチセコム・セキュリティ』が発動し、堂々侵入した恵の訴えで姉妹取り違えがバレる。
って事で人違いでしたチャンチャン。万事解決
な訳がなく、今度は恵が和馬に襲われてキャー危機一髪!
すると和馬が急にヘタレ化して、襲撃は失敗に終わる。

実は和馬は多重人格(今で言う解離性同一性障害)。「イケメン弁護士・青田和馬」の顔の他に、「職業プログラマーのヘタレオタク青年・高野淳平」というもうひとつの顔を持っていたのだ。
で、「恋愛ドラマの月9」ですから恵は淳平に一目惚れ

恵の一目ぼれが気に入らないモックン光彦さんは、精神科治療と称してお仕置き部屋みてーな治療室に淳平を拘束して謎の装置で電流?拷問する。
すると淳平&和馬の二重人格ショー出現w
淳平から人格を取り戻した和馬だが、なぜか秘密アジトで謎の人物「お父さん」から服脱いでカメラでバシバシ撮られて泣いて悶える不可解極まりないプレイでお仕置きされていたw
お父さんって何者?謎の父子SMプレイとは?
とにかく初回から不幸とエロサービスと変態プレイがてんこ盛りなのであった。

★第2話 お前ら人の家で何やってんだ!

行方不明になった姉ちゃんの居所をつかむべく、恵は家庭教師のバイトを装い間宮家に侵入する。
ちなみに間宮家の住人のメンツは以下の通り。

間宮幸太郎 間宮財閥の当主。既に死んでる。
間宮陽子 幸太郎の先妻。既に死んでる。
マダム秀美 幸太郎の後妻。
間宮茜(相楽晴子) 陽子の娘。音大生らしい。毛皮にボディコンという爆裂な姿で登場する。
間宮望クン(河相我聞) マダム秀美の息子。高校生。
中川姫子(かとうれいこ) 間宮家のメイド&お色気担当。
太田竜二(高杉亘) 間宮家の運転手。望クンラブ

マダムがコートダジュールのバカンスwで留守の間に恵が望クンの家庭教師をやるんだが、しかしバイトに本名で登録して変装はダテメガネだけ(しかも2回目のバイトでメガネすらあっさり外すw)、なのにメイドも運転手もボディガードも誰も気づかず。
アンチセコム邸宅は住人もザルですな。
でもしたたかな後妻の目はさすがにごまかせず、コートダジュール帰りのマダムにバレて恵は速攻家庭教師を首になる。
だが何かと悶々するお年頃の望クンは、美人女子大生の恵にほのかなエロ心を抱いてた
恵はそんな青少年のエロ心を利用して望クンに頼み込み、間宮家の居間に盗聴器をつけさせる。
一方和馬も「お父さん」の命令で、マダムの愛人をやりつつ間宮家の秘密を調べてるんだが、ロシア人イワノフの日記に鍵があるとにらみ、恵をだまして入手しようとする。
でも、もちろんいいところで人格が不調になるw大丈夫かよこんなメンタル不安な弁護士でw

その隙にモックン光彦さんが何気にキチ化。再び拷問治療で淳平&和馬を二重人格ショーさせ、なんと睡眠ガスで殺そうとするw
しかし恵が治療室に乱入して失敗に終わる。
大丈夫どころかいいのかよ!殺人医者て!
好きになった彼が二重人格者(しかも片方は自分を殺そうとしてる)…でも淳平を愛してるとキャントストップフォーリンラブ状態が燃え上がる恵であった。

ところが淳平の家に誰かからビデオが送られて来て、自分が二重人格だと知った淳平はビックリ仰天。うろたえ過ぎて間宮家に突撃してしまうw
いつもと違いオドオドしたオタッキーバージョンの和馬弁護士の姿に、間宮家の皆さんに大爆笑wじゃなくて割と本気で心配される。茜なんか心配のあまり家まで追っかけて来る。
淳平の家で人格を取り戻した和馬は茜を迎え入れ、体はひとつといえ人格面では他人の家でボディコン娘の処女をがっつり奪う
厳密に言えば不法侵入だがいいのかよ。
ベッドがあるのにわざわざ散らかってるリビングのソファや床でやるのは、彼なりに家主人格への遠慮なんだろうかw

★第3話 ミイラ!霊媒師!1人芝居!花びら3回転!

いつもあやしい間宮家で今日も和馬は奮闘してた。
マダム秀美とボディコン茜相手に花びら2回転
それを望クンが見ちゃって、お年頃少年は今日も悶々
血の繋がりは無いものの、月9ドラマで「ひとつ屋根の下で母娘丼」。序盤3話目にして早くも前代未聞の境地である。

さらにその晩、和馬は淳平の家に侵入し、日記を巡って恵と取っ組み合い。何かのはずみで淳平に人格チェンジしてしまう。
久しぶりに会えた喜びの勢いで一発結ばれるふたり。
母と娘と腹違いの娘、1日で花びら3回転。お元気ね
しかし、翌朝茜が毛皮着て紀伊国屋の紙袋持って淳平の家に突撃。朝チュン現場を目撃してしまい大ショック。

淳平の二重人格を治すぞ!と決意した恵は光彦さん上司の精神医学の権威・高橋教授(綿引勝彦)に相談するが、教授は趣味で飼ってるウジ虫の世話に夢中w
病院の問診室でウジ虫うようよ!なんつう精神科だw
しかも医者の癖に「二重人格治すのは金かかるよー」と「地獄の沙汰も金次第」な態度で突き放す。
診療って保険外なんだろうか。
それでも「金の工面はともかくまず治療するべし」と恵と淳平は病院へ行くが、待合室で人格チェンジ。和馬は恵から日記を奪って逃げてしまう。

日記持ってアジトの「お父さん」の元へ帰った和馬だが、残念ながら日記は核心部分が消失していた。でも核心部分を手に入れたら「和馬が間宮家の子供である」と証明できるらしい。
続きを手に入れろと「お父さん」に折檻された和馬は、淳平の振りして恵をだましに行くが、声や態度はだませても、なんと!髪型をキメる癖が淳平と違ってて見破られた!
髪型は意外と人格に忠実なのね。ってそこかよポイントはw
チッ見破られたからには、と恵はまたまた襲われるが、今度は光彦さんと病院の部下の皆さんが乱入して、和馬は強制入院させられる。
ふたつの人格の融合を試みる光彦さんは、淳平と和馬のどちらが主人格か確かめるため、和馬をどつき倒して(患者なのに)二重人格になる前の過去の記憶を引き出す。

さて間宮家では、マダム秀美がご贔屓の霊媒師(なんでそんなのいるんだ)五十鈴様(小高恵美)に、恒例行事の「喪服来て幸太郎当主の霊を呼び出す「降霊術法事ディナー」なる催しを開かせたり(飯食うのか霊呼び出すのかどっちかにしろよ)、偽遺言状を作って遺産丸々ゲット作戦を企てたり、まぁ色々画策してた。
盗聴器を聞いてマダムの企みを知った恵はアンチセコム邸に再三突撃。
マダムを脅して「企みをばらされたくなきゃ姉さんを返せ」と要求するが、運転手竜二に捕まって地下に監禁され、熊の毛皮が敷かれ蝋燭がゆらめく怪しい小部屋で体を吊るされ鞭でしばかれる。そこへ望クンが助けに来て危機一髪で脱出する。

さて強制入院で治療という名の拷問を行い、淳平&和馬の記憶を引き出した光彦さんは、「お父さん」のいる秘密アジトを訪れる。
アジトでは和馬を厳しく叱る声が部屋中に響き渡り、バシバシ光るカメラのストロボ。
だが光彦さんが「お父さん」部屋のカーテンを開けると、なーんと!

おっさんのリアルミイラが椅子に座ってた。
防腐剤無しで椅子に直置き。そんなバカなー。


つまり和馬は自分でカメラのストロボセットして、「お父さん」の声のテープを自分で再生して、ミイラ相手に自作自演のお仕置き芝居してたのだ。
えー!なんという予想を超える病みっぷり。
さらに光彦さんが殴り飛ばすと(鬼やなw)、和馬は錯乱してミイラを灯油缶で殴り始めた。
それを見て光彦さんはひらめいた。
「主人格は和馬だ!」
和馬は少年時代に「お父さん」から折檻を受け、反撃で殴ったらはずみで「お父さん」死亡。父を殺した罪悪感のトラウマが昂じて、和馬の人格から良心パーツが分離。良い子ちゃん淳平の人格が生まれた。んだそーです。
「自分が主人格ではない」と知った淳平は、ショックを受けて人格が消えてしまう。

★第4話 見たくないの?あたしのいいもの

第3回は大ネタのメガ盛り丼状態でお腹一杯!なんだが、なんとおそろしい事に第4回も引き続きネタのメガ盛り丼回ある。
しかも今回は小泉今日子のサービス回だ。

さて和馬の人格が統一されてめでたしめでたしな訳無く、愛する淳平の人格が消えちゃったぁ!とピンチな恵はウジ虫教授の所へ押しかけ、「和馬をもう1回入院治療させてぇ」と頼み込むが、「自分で退院した患者は再入院させられんねえ」と一蹴される。
おいおい、昨日の自作自演芝居っぷりなら強制入院させなきゃヤバいレベルと思いますが。

ガッカリして診察室を出る恵の前にポリスマン登場。
なんと姉ちゃん殺人容疑で逮捕される。

知らん間に姉ちゃん死んでた事にされていたw都合よく家から血の付いた服とか見つかるしw
すると恵はなんと警官をぶっちぎってダッシュで逃げ、警視庁の指名手配包囲網も振り切って逃走w
どんだけザルだよ警視庁。お前らもアンチセコム派か。

恵はお忍びな人御用達の隠れ宿に潜伏するが(ちなみにベッドシーツにゴキブリの屍骸が挟まってるひでー衛生レベルの宿である。いやーん)、光彦さんを呼んで下着姿で「一緒にいて…」と誘惑する。
当然出された膳はがっつりいただく光彦さんだった。

所変わって光彦さんとご家族は、どこかのレストランでウジ虫教授の御家族とディナーを楽しんでいた。
実は光彦さんたら教授の令嬢・真美(船田幸)と恵を二股かけてたんである。
すましたイケメンフェイス(そりゃモックンだからな)でお食事しつつ、テーブル下では真美と足で股間をまさぐりあうビッチプレイでお愉しみ
のところへ恵がやってきて、なんとあろうことか「あの夜の写真を教授の所へばらまかれたくなかったら和馬を治療しなさい」と脅す。
天下の月9ヒロインが堂々とハニートラップ恐喝www
何気に恐喝の手口が手馴れてる気もするし。

しょーがないので光彦さんは和馬のアパートに侵入し、催眠ガスで眠らせて例の治療室へ連れて行くが、人格統一効果か和馬は何かパワーアップされてて拷問治療も効きやしねえ。
キレた光彦さんは致死量の電気ショックを流す医師免許はく奪必至な行為で和馬をいたぶるが、またまた恵が乱入して殺人未遂に終わる。
しかし致死量の電気を流してる割に、恵が和馬に抱きついてもピリピリもしてないのは何故なんだw相変わらず設定がザルである。
でも和馬は助けられた恩も忘れて恵を拉致し、間宮家の秘密の地下室に閉じ込める。

今度は十字架に縛り付けられて拘束された恵だが、間もなく望クンが助けに来る。
でも純粋な恋する少年望クンをあたしの過酷な運命に巻き込んじゃいけないの!と今まで結構利用してきた癖にいけしゃーしゃーと急に善人ヒロインモードに戻った恵は、何を考えたか唐突に(多いなこのパターン)「ビッチな悪女のふりして望クンの恋心を萎えさせる」作戦を思いつきビッチな演技を始める。

その演技がまたあろうことか、微妙なサイズの乳を色気ねえランニング&女教師風黒スカートで覆った小泉今日子が棒読みで
見たくないの?あたしのいいもの
って言う代物であった。
小泉今日子に言われてもなあw(当時)月9アイドルによくこんなセリフ言わせたなと感心はするがビッチもエロくもねえw

だが思春期少年のヤワな恋心は棒読みセリフでポキンと折れてしまったか、望クンは自室で暴れた末に謎の幻影に憑かれて意識不明状態になってしまう。
あわてたマダム秀美が霊媒師に祈祷させたら、浮かび上がったのは恵の姿っ!
マダムはおのれ魔性の隠し子めぇぇと怒りに燃える。

そんな調子で運命に翻弄されまくりな人々をよそに、和馬は間宮家母娘丼計画を着々と進めていた。
まずボディコン茜と婚約してゆくゆくは茜の遺産ゲット。次にマダムを体で騙して望クンの遺産をゲット。後は日記の残りを見つけて、自分が間宮家の子供だと証明すればいいだけだフハハハー!ときたところへ、恵が「日記の残りを渡すわ」と申し出る。

もちろんそれは恵の仕掛けた罠であって、自宅アパートの天井裏に隠したと嘘ついて和馬を誘い捜索してるスキを見て、姉さんの仇ぃ!殺してやる!って作戦だったらしい。で、作戦を首尾よく実行する。
でも和馬は椅子で殴っても死なねえ!
首吊りになっても死なねえ!
不死身な超能力を手にしていたw何故やねんw
さらにお久しぶりに登場した舞子姉さんが恵に殺意を示したんで恵ビックリ。
姉さんは監禁されて和馬にいたぶられているうちに、たぶんストックホルム症候群的な事が起き、和馬の愛の下僕になっていたのだった。

ちなみに4回のお楽しみシーンはあたしのいいものも母娘丼もさることながら、
運転手竜二が黒のレスリングウェアで望クンの背中を愛おしくお流しするあっやっしー入浴タイムであった
硬派で端正な高杉亘の魅力が何気に炸裂。うーんお耽美。

★No.121『あなただけ見えない』(その2)へ続く・・・)
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