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No.026『聖母観音大菩薩』

製作年:1977年
監督:若松孝二
脚本:佐々木守
ジャンル:デス&エロスたっぷり現代社会寓話

026.jpg

映画のモチーフになった「八百比丘尼伝説」とは、「昔々若狭国(福井県)の小浜にある村で『人魚の肉を食べれば永遠の若さが得られる』と聞いた娘が、本当に人魚の肉を食べてしまい10代の若さを保ち800年生きつづけた」という話だそうだ。
叶姉妹やドクター高須もびっくりだ。

体は若いが中身は老いた若者のモチーフは、八百比丘尼に限らずポピュラーな題材ですが、お前衛ピンク映画風に解釈するとまぁこうなる。
「体はぴちぴちだが経験豊富なエロの語り部」w
政治や芸術や性愛の講釈をぐだぐだ語りつつ結局はセックス三昧に決着するという、昭和のATG映画には格好の素材ですな。

って訳で映画の中身を正直に書くならば
「サセ子・比丘尼のエロ日記」で事足りる。
★予告編



エロ日記らしく予告画面の肌色比率が高い。踏み絵にどうぞ。
しかし「現代のメルヘン」ってどうよ。

★あらすじ(青字はネタバレあり

福井県若狭湾沿いの「原発銀座」にある漁村。近くの海辺にも原子力発電所があります。
そんな村の外れに八百比丘尼を祀る神社がひっそり建っておりました。

神社ではバイトの中学生巫女(浅野温子)がテキトーに楽しく働いてて、オナ中の彼氏(佐久田修)が足しげく通って来る。
彼氏はやりたくてたまらないお年頃。温子も彼氏の誘いを「やぁだエッチ」とかわしつつ、彼氏の朝トレに付き合ったりして仲良さそう。
って感じでイチャつく中坊彼氏彼女には目もくれず、御堂の掃除に精を出す女(松田瑛子)が主人公。

自称・八百比丘尼のホラ吹き女と蔑まれる女は、海辺に掘っ立て小屋を建てて住みつき乞食のジジイ(殿山泰司)と同棲してるらしい。
中学生コンビは胡散臭い女に興味津々だが、表面は当たらず障らずの態度でやり過ごしていた。

女は体が腐る病気で村八分にされたジジイを毎晩カラダのご奉仕でお世話する。
「あんたは観音様や」と感謝感激のジジイだが、ある朝突然ご昇天。
お年なのにムリするから…
比丘尼は浜辺に薪を積みジジイをセルフ火葬。
い、いいのか?死亡届は書いたか?勝手に燃やすと死体遺棄罪になるんじゃ?

★男や女が次々と比丘尼のバディを通り過ぎる

お次の相手はナイフ片手に来た殺人犯(蟹江敬三)。
野性的な顔立ちなのに、昔の魔法瓶みたいなロマンな花柄バンダナのミスマッチがステキ。
ヤマトの人間がどーのこーのと演説をかます。どうやらアイヌ方面の人らしい。
比丘尼を脱がしてスッポンポンの体を振り回し、ひとりで怒って泣いて「ヤマトの女を犯してやるー」と結局セックスになだれこむ。
一発やったらしおらしくなった殺人犯。比丘尼とのエロで改心したようで、捜査中の警察に大人しく逮捕されてサヨナラ。
ちなみにセックスの一部始終は盛りの年頃の佐久田君に覗き見されていた。
中学生はさっさと寝なさい!温子に嫌われるよ!

お次は女。キツネに憑かれて故郷を追われ、流しの三味線弾きやってる美女(鹿沼えり)。
町の金持ちエロ紳士(北上弥太郎)になんと神社の参道でレイプ未遂されていた。
比丘尼に助けられたキツネ憑き美女は「比丘尼様!私を普通の女に戻して!」と懇願する。

だが比丘尼は不老不死だが霊能力は持ってない。
「何のお役に立てないけれど、これでどうかしら…」と昼は神社の境内で罰当たりなレズビアンプレイ。
夜も掘っ立て小屋でセックス三昧のご奉仕に美女は幾ばくか癒されたらしいが、寝床でキツネ憑きの発作が起き、全裸で「コン!コン!」と叫びうさぎ跳びをする。
結局キツネ憑きが治らないと絶望した美女は小屋を飛び出し入水自殺。
全裸でうさぎとびなんて女優の仕事も大変ね。

お次はレイプ未遂犯のエロ紳士が再登場。
原発利権で金ならなんぼでもある状況だが正常なセックスじゃ勃たない性癖で、ヘンな女を抱いては欲望を満たしてたらしい。
「わしの秘密が村人に知られては困る。口止め料をやるから村を出て行け」と言い、揉めてカッとなって比丘尼を首絞めレイプ。
いくらサセ子でも変態エッチじゃ燃えないわぁ~と嫌そうに下半身を海水で清める比丘尼をよそに、「そうか!普通の女と異常なやり方でセックスすればわしは勃つ!」と謎の理屈でエロ紳士は開眼したらしい。

するたちまち村の小中学生が襲われる事件が多発する。
温子も「襲われたらどうしよう」と怯えているが、佐久田君は比丘尼の不老不死に興味深々の様子。
コラ中坊!自分の興味より温子を守らんか!

お次は浜辺で浦島太郎の亀いじめのごとく村人に半殺しにされる反原発派青年(石橋蓮司)。
原発関連仕事をもらう村人のカンに触って村八分になったらしい。自分の母親にまで「死んでくれ」と言われ、自暴自棄状態で掘っ立て小屋に転がり込む。
絶望で寒がるカラダをセックスで温める比丘尼の徹底ご奉仕に、青年は癒された思いきや
「君は優しい…。しかし君の優しさは傲慢だ」
と意外な言葉を残してダイナマイト自爆。

★なんと爽やかカップルがえらい目に

ああ。あの人もこの人も結局死を選んでしまった。
誰が私の不老不死を継いでくれるのー!

と比丘尼がエンドレスな自問自答やってる間に、掘っ立て小屋では佐久田君と温子がセックスしてた。
人の家でセックスするなよ中学生!
しかもエッチの最中「殺して!」と温子が叫び佐久田君が首絞める。失神プレイかよ!
と思ったら、なんとそのまま死んじゃった。
浅野温子のボカシが入るレベルの全裸死体をぼんやり眺める佐久田君。

大方の心配通り温子は変態エロ紳士にやられて、ショックの余り彼氏に殺されようと決意したのだ。
佐久田君は死体を小舟に乗せ、海に流して埋葬する。
また死体遺棄罪だよ。しかも海上で鳥葬になるし。

一方で比丘尼は猥褻事件を巡ってエロ紳士と口論になり、海に突き落とされてモリでどつかれ殺された。
その後村人は掘っ立て小屋を破壊して一見落着。
村はヤな感じに平穏な日々が戻ったが、残された佐久田君は夕暮れの海に向かい「比丘尼カムバックー!」と叫ぶ。
するとさすがは不老不死の女。夕陽をバックにゾンビが海から帰ってきた。
黒の尼僧姿を何故か真っ赤な着物にチェンジして。
「不老不死の体をくれ」と頼む佐久田君に、比丘尼は永遠の命のエキスを授けるため、夕暮れの浜辺で一発やるのでした。


★感想

やっては死んじゃうエロ&デスなお話。
こってり濃厚演技(特に蟹江敬三がw)な割に、話の流れに薄ーくコントな可笑しみがあります。
特に自爆オチのつけ方とか。
周りが死んでくのに比丘尼の反応が「あららー、やぱり死んじゃったー」ってどこか淡々としてるのも可笑しい。
傑作とは言い難いが、捨てきれない味がある。

見どころはずばり、浅野温子&佐久田修の「中学生が全裸セックス」でしょう。
さすがにリアル中坊といかず佐久田修は当時19歳、浅野温子16歳だったそうですが、青少年保護育成条例にばっちりアウトの年齢です。
浅野温子は16歳少女なのに全裸セックス演技なんて、トレンディドラマのいい女でブレイクする前は不良少女路線で売ってたのかと思ったら、武井咲がもっと無邪気になった感じの普通に可愛い16歳美少女で逆に驚いた。
佐久田修も当時は人気の子役上がりで、青春ドラマとかで売出し中だったそうで、こんなレベルの子がATGじゃ脱ぐんですなあ。
今じゃ考えられないですね。ビバ!ATG。

「伝説の不老不死の美女」役で松田瑛子は「もうちょっと美人がよかった…」と正直思いたくなりますが、
「不老不死の女を名乗る変態エロおばさん」と捉えると結構リアルな質感だと思う。

あとこれは100%贔屓引き倒しだが、若松孝二監督作品だからかしら、石橋蓮司が時々ARATAに見える。
普通にかっこいい。いやほんとに。

(了)
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